センター長挨拶・スタッフ

 地域保健支援センター(以下「当センター」)は、東日本大震災により壊滅的な被害を受けた宮城県内の各自治体と被災者の方々を支援することを目的に、大震災から50日後の2011年5月1日に設立されました。当センターは、東北大学大学院医学研究科地域保健支援センター運営委員会のもとで、関係する分野の協働により運営されています(構成は下記の通り)。
 当センターでは、石巻市3地区(雄勝町・牡鹿町・網地島)、仙台市若林区、七ヶ浜町で、被災者健診(震災後2年間)・健康調査(震災3年後以降)を実施し、その結果をもとに、被災自治体の保健衛生システムの復興に向けた助言・支援、被災者に対する保健サービスの提供などを行ってきました。
 大震災から9年目となった現在でも、健康調査の回答者数はそれほど減ることもなく、多くの方々から長年にわたってご協力いただいておりますことを改めて御礼申し上げます。その結果、8千人規模の被災者を10年近く追跡するという、世界にも類のないコホートができております。
 この貴重なデータをもとに、当センターは、生活環境の変化(避難所→仮設住宅→住宅再建・復興公営住宅など)、就労・経済の状態、地域における人々のつながり・絆などが心身の健康に及ぼす影響を解明し、そのエビデンスに基づいて被災者支援のあり方を提言してきました。その提言のいくつかは、実際に東日本大震災被災地の復興に役立てられています。また、その後生じた自然災害の被災地からもお問い合わせをいただいております。
 東日本大震災の被災地と被災者の方々の復興を改めてお祈りするとともに、被災された方々の復興に貢献することを第一の使命として、これからもセンター業務を続けていく所存であります。

センター長 辻 一郎

◆運営委員会

委員長 八重樫伸生 (研究科長)
辻  一郎 (公衆衛生学分野)
井樋 栄二 (整形外科学分野)
押谷  仁 (微生物学分野)
富田 博秋 (精神神経学分野)
永富 良一 (健康維持増進医工学分野)
菅原 由美 (公衆衛生学分野)

◆スタッフ

センター長    辻 一郎(公衆衛生学分野)
副センター長   押谷 仁(微生物学分野)
助教       菅原 由美(公衆衛生学分野)

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